才能がないと諦めても良い時、1万時間の法則を使って見定める

夢や目標に向かって努力する人なら、一度は壁にぶつかって「自分は才能がないのかもしれない」と思うものです。しかし、自信の才能の有無なんてそう簡単にはわかりません。知る方法はないのでしょうか?

それを確かめるのに丁度良いのが1万時間の法則。1万時間の法則とは、「天才や一流選手が才能を発揮するために必要な期間が1万時間である」という説のこと。

もちろん、これはあくまで傾向に過ぎず、分野によって才能を発揮するために必要な期間は違いますし、才能がそもそも全く無い人もいるでしょう。それでも、これが全く参考にならないということではありません。

ルールの決まった分野「音楽・スポーツ・ゲーム(チェスなど)」に当てはまる傾向が強いということは分かっています。一方で、知的専門職(学者など)については殆ど当てはまらないとも言われています。

これは訓練や経験によって洗練される技能の種類が違うからでしょう。

ルールが決まっている分野において必要な技能は限られていますが、知的専門職などには制限がありません。特に、ルールを壊すような発想が必要な場合、経験が却って足枷になることもあるでしょう。

それでも、共通して言えるのは1万時間あれば「才能を発揮するための土台は確実に整っている」ということ。

殆どの人が土台自体はそれより早く整うはずです。1万時間と言っているのは、土台が整った後に才能を発揮できるタイミングにばらつきがあり、1万時間をボーダーラインにしているだけでしょう。

これは「天才」や「一流」に限らず、「仕事が確実にできる」と言える一つのラインでもあります。

1万時間というのは、一日8時間換算で3年半一日5時間計算で5年半ぐらいです。特殊技能の職人の育成には最低5年必要と言われる事が多いですし、仕事も5年もやれば一人前として信用されます。

こういった面からみても、1万時間というのは「何らかの技能の習得に最低限必要な期間」とみなす事が出来そうです。才能がある人であれば、5年の内に頭角を表せるのではないでしょうか。

 

逆に言えば、「5年経っても芽がでなければ才能がない」というラインでもあります。5年はあくまで毎日休まず5時間の経験を積んだ前提なのでばらつきがあるはずですが、1万時間やっても才能の芽がでなければそれは「才能がない」可能性が高くなります。

だからといって「諦めるべき」かどうかは難しいところです。

何らかの成果を発揮するのに「才能」は必ずしも必要ありません。むしろ、「努力」や「運」などの要素の方が重要であり、1万時間の経験を踏まえた後に「努力」を続け、「運」を待つのも良いでしょう。

しかし、間違いなく言える事が一つあります。

「1万時間の練習・経験を経ても何の成果も出ない場合今後の方針を再考する必要がある」

ということです。

1万時間努力した貴方は、間違いなく「今までよく頑張った」と賞賛されるべき経験を積んできました。もしかすると、あと少しで才能が開花するのかもしれませんし、運も向いてくるかもしれません。しかし、「あと少し」の気持ちで他の可能性を無為にすることはないのです。

「いつまで頑張れば良いのだろう・・・」

そんな迷いを感じたら、「一万時間の法則」を思い出してみると良いでしょう。

少しでも成果が上がっていれば、本当に「あと少し」の可能性があります。しかし、成果が上がっていないのであれば、別の道を模索する良い機会かもしれませんね。

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