ウェブサイト運営やブログで生計の足しにとアドセンスを使っています。そこでふと、「果たして私の収入額は多いのだろうか?」と疑問に思って他の人と比べてみようと検索をしてみた結果、そこで出たのはアドセンスで月収何十万というネットビジネスの成功談の数々。
「そうか。俺なんかまだまだなんだな」と思って検索ページを閉じようとしたのですが、ふと気づくと成功談のあちこちに「おすすめ教材」なんてものが載っています。「おや?」と感じてクリックすると、「あなたもこれで月収ウン十万!」という教材が並んでいました。
そこまでくると、さすがに気づきます。「あ、この成功談って宣伝なのね」と。しかも一つや二つではありません。検索結果の上位に来ている記事の多くが宣伝目的と思しき記事ばかり。
書き方は「自分が成功したから皆も使ってみてください」とか、「私の成功体験から学んだテクニックを教えます」とかそういう内容の物が多く、素直な人なら「よし使ってみよう」となるかもしれません。
ネットリテラシーのある人なら「ネットビジネス=怪しい」という式が頭に浮かびますが、あまり知らない人は騙されそうです。別に、騙されると言っても「詐欺」にあたるようなものではなく、良くある「簡単に英語が喋れるようになる」とか「簡単に痩せられるようになる」とかの文言で勧誘している教材や健康グッズと似たようなものでしょう。
単純に「出来る人もいれば出来ない人もいる」というだけの話で、教材を提供する側や講師が本当に稼いだ経験を元に価値ある内容を提供している可能性も十分にあります。「本当に成果を出した人が教えている」となると説得力が出るわけで、教われば出来るような気もしてきます。
しかし、ネットビジネスが簡単に思えるのは「インターネット」が誰にでも使えるツールだからです。手足が動くからといって野球選手になれないように、ネットが使えることとネットビジネスで儲けられることは別の話でしょう。
理論的に可能なことは事実ですし、本気で取り組めば可能性はあるでしょう。だとしても、「検索結果」が宣伝だらけになるのは怖すぎます。
宣伝というのは間違いなく何らかの「偏り」があります。宣伝には売りたいコンテンツを売るために有利な情報しか載せません。正しい判断をするためには偏りのない情報が必要になるわけですが、検索しても出てこないのです。
ネットビジネスでは検索結果を有利にするテクニック「SEO」が用いられますが、ネットビジネスの宣伝をする側は当然その道のプロ。プロが本気で宣伝をしようとしている記事に、「正しい情報を伝えるだけ」の記事は勝てません。
Googleがこれらの宣伝記事を価値あるものだと判断しているのなら良いのですが、果たして本当にそうでしょうか?
検索ワードによっては時折こういう検索結果が出るため、そのたびに強い不安を感じます。インターネットではなんでも疑ってかかることが大切とは言いますが、疑ってばかりだと疲れてしまいますね。