2020年の東京五輪の決定で東京が一気に活気づく中、会場案が予算過剰で白紙、エンブレムは盗作で白紙、東京都知事が辞任に追い込まれ、五輪招致では裏金疑惑。いくらなんでもケチがつきすぎです。
さらに、最初の会場案を作ったザハ・ハディド氏は心不全で死亡。新エンブレムの決定時には発表前に情報漏れ。舛添さんはリオで五輪旗を受け取りたいのか涙ながらに続投を希望。これで本当に舛添さんがリオで受け取った五輪旗ごと辞任し、東京五輪の裏金が証明されて五輪そのものが白紙になれば、全ての問題が一気に精算されて綺麗さっぱり忘れられるところでしょうか? なんだか笑えませんね。
なんとも沢山の問題が浮上していますが、全ての問題は同じ所に帰結します。それはお金です。
会場案が白紙になったのも「金が掛かり過ぎる」「金銭感覚がおかしい」というところから始まりました。エンブレムについても最初から佐野氏に決まっていて、そこから大きなお金が動いていた可能性が指摘されています。都知事も金遣いの荒さで辞任に追い込まれていますし、裏金問題はまさに金銭問題の最たる例。
東京五輪の話題が出る度に、これらの問題を知っている人は誰しもこう思うでしょう。
「東京といい日本といい、あいつらは金が絡むと信用出来ない」
偏見でもなんでもなく、事実なので静かに頷くしかありません。
そんな状態で五輪が開催されても、思う存分楽しめないというのが本当のところです。いっそのこと白紙に戻してしまえば良いという意見も散見されるのも仕方ないでしょう。
とは言え、今更白紙に戻されても莫大な金が動いているので止められません。それこそ、「お金」の問題です。お金が絡んだ以上、「信用ならない人達」はあの手この手で東京五輪を開催させようとするはずです。
もちろん、それと同時に信用ならないイメージを払拭しようと躍起になるはず。それこそお金をかけてメディアに働きかける形で東京五輪の悪いイメージを変えようと努力するでしょう。
その結果、ある程度は今までの不祥事に関する問題を払拭できるかもしれません。ギクシャクしながらも皆作り笑いを浮かべながら表向きは楽しんでくれるかもしれません。
しかし、残念ながら「心の底から楽しめる五輪」は戻ってきません。
信用は築くのに時間がかかるが失うのは一瞬といいます。まさにそれを体現する形になりました。
そうは言っても、蛇の道は蛇。その業界に合わせた世渡りがあるのものです。中国や東南アジアでビジネスを成功させるのに賄賂が当たり前のように使われているといいますが、だからといって「悪いイメージ」が消えるわけではありません。
もしかすると、IOC(国際オリンピック委員会)ではこの手の裏金授受が当たり前のように行われており、日本もその慣例に習っただけなのかもしれません。たまたま今回それが発覚したか、どこかの国の陰謀で暴露されたのかもしれません。
だとしても悪事は悪事。「皆やっているから」というのは何の言い訳にもならないのです。2020年東京五輪の一件はお金について色々考えさせられる良いきっかけになったのではないでしょうか。
4年後の東京五輪が無事に開催されれば良いですが、その時までに「日本の信用出来ないイメージ」が変わっていると良いですね。