未来はロボットが接客するようになるなんて言われていますが、こんなニュースが出てきました。
ロボットの接客「利用したいと思わない」約4割 課題は「ぎこちなさ」
悲観するようなニュースですが、私からすれば素晴らしいニュースでした。というのは別に私がロボット接客を嫌いなわけではなく、今のロボットでこの評価なら将来はもっと利用したい人が増えると予想できるからです。
ニュースで出てくるようなロボットの接客は非常に拙く、見ていて危なかっしいものばかり。誰だって「ぎこちない」とか「新人でももっと上手くやる」と思うはずです。
それにもかかわらず、25%以上の人が「使ってみたい」と答えています。その理由も興味深い。
- 楽しそう(50%)
- 気を使わなくて良さそう(39.5%)
- 分かりやすい接客・案内が受けられそう(37.2%)
となっています。
一方で、使いたくないのは44%。
- 会話の微妙なニュアンスなどの接客で人間が優れている(27.4%)
- 人間より時間や手間がかかりそう(26.9%)
- ロボットの接客自体が嫌だ(25.4)
まず、「反対派の2位」は完全に技術的な問題であり、ほぼ間違いなく将来的には機械の方がスピーディで確実な対応が可能になるでしょう。これは将来的には問題にならなくなります。
面白いのが、「支持派の3位」と「反対派の1位」が若干かち合っている点。言葉がちゃんと通じるか不安があるのでしょう。これも技術の進歩で改善されるものですし、複数の言語に対応し、商品の映像や説明を詳しく出来るというのは大きなメリットです。
ただし、「反対派の3位」がキモです。これは純粋な「生理的嫌悪感」を意味します。私の著書でも指摘していますが、確実に一定層の割合でロボット接客に対する嫌悪感を持つ人がいるため、その点で接客業の全てがロボットに置き換わることがありません。
また、「支持派の2位」の強みはお客によっては圧倒的かもしれません。忙しそうにしている店員を呼びにくいなんて事は良くありますが、ロボットなら気にならないでしょう。変わった注文や頼みにくいことなども簡単に頼めますし、気兼ねしないというのはロボットの大きな強みです。
ロボット接客における技術的ハードルがまだまだクリアされていない段階でこれです。個人的には将来性抜群と見ています。
しかし、「支持派の1位」が物珍しさから来ているものなので、飽きられたら終わりになる懸念もあります。それでもロボットの種類で目新しさは作れるでしょう。「動物型」とか「セクシーな女性型」のロボットが接客してくれるお店なんて、人気がでそうですよね。