インターネットでの買い物が当たり前になり、買いたいものがあればAMAZON・楽天・Yahoo!でいつでも好きな時に買えるようになりました。さらに、インターネットで動画を見る機会が増えたことでテレビの視聴率はガタ落ち。視聴率が下がる共に収益が落ち込んだテレビ番組のクオリティは下がり、テレビの時代は終わったとまで囁かれるようになっています。
にもかかわらず、相変わらずテレビショッピングが放送されていて、むしろテレビショッピングが放送される機会は以前よりも増えたようにすら思えます。一体何が起こっているのでしょうか?
いろいろ理由は考えられます。
テレビショッピングは少ない品種を短時間に一気に売る「キャンペーン型」の販売スタイルをとるので販売コストが低く抑えられ、時間帯さえきちんと抑えればそれなりの収益が見込めます。これは販売店舗を持たないネットショッピング以上の強みです。
さらに、視聴率が落ちたとはいえ、インターネットに流れたのは若者やパソコンに精通している中年層。テレビショッピングを主に利用していた主婦や高齢者のテレビ離れはそれほど深刻ではありません。視聴率が落ちて放送料が安くなったのなら、むしろチャンスですらあるのでしょう。
また、ジャパネットの高田社長のようなカリスマ経営者がテレビショッピング界に現れたのも大きいです。巧みな話術で購買意欲をあおり、今までテレビショッピングを利用したことがなかった層の取り込みに成功しています。
携帯電話の普及も意外な効果があったかもしれません。テレビショッピングで商品を購入できるタイミングはほんの一瞬。売る側は消費者の衝動買いに賭けるしかありませんでした。居間でテレビを見ていて商品を欲しくなったとしても、受話器が手元になくて立ち上がり、改めて受話器を取った瞬間我に返る人もいたのではないでしょうか?
しかし、携帯電話があれば話は別です。常に持ち歩き、テーブルの上においてあれば、テレビを見ながらそのまま電話することができるでしょう。ポケットに手を突っ込んで目の前に表示されている番号を押せば購入が終わります。昔ながらの電話による通信販売も携帯電話の存在で加速したのかもしれません。
こう考えてみると、意外とテレビショッピングが隆盛しているのも当然なのかもしれません。ネットショップの一人勝ちに見えたインターネット時代ですが、意外なところからダークホースが出てきたのではないでしょうか?