ラフ画へ自動的にペン入れして線画にする恐るべきニューラルネットワーク技術を早稲田大学の研究室が開発(GIGAZINE)
「ニューラルネットワーク技術」という説明しかないのですが、要するに「ディープラーニング」の事だと考えて良さそうです。
ただ、記事の中ではディープラーニングという言葉がなく、ディープネットワークと呼ばれていたり、隠れ層が畳み込み層と呼ばれていたり、ところどころでディープラーニングと少し違う呼び方をしています。
単に翻訳の際に表現がぶれてしまったのか、別の意味があるのか・・・この記事だけではよく分かりませんね。
日本語では深層学習と呼ばれるディープラーニングでは、情報を処理する中間層に関しては、予め教師なし教育を施しておき、それを組み合わせる形で多層のネットワークを作り上げます。「学習」の部分が無いと、ディープラーニングとは呼ばれないのでしょうか?
それはともかく、人工知能を使ってペン入れをするというのは非常に画期的ですね。今でもちょっとした描画ソフトでペン入れをしてくれるものはあるようですが、精度は芳しくないようです。この人工知能の登場でそれが変わると良いですね。
漫画家も沢山のアシスタントが必要な本当に大変な仕事ですが、もっと大変なのがアニメーターでしょう。原画が書けるようになれば少しは食べていけるようですが、動きをつけるだけの仕事ではとても食べていけないそうです。
既に単価の安い中国などに外注するようになっていますが、人工知能が入ってくれば、一人で大量の動画を処理する事ができるようになるでしょう。そうなれば一人辺りの単価もあがり、仕事の流れも変化するかも知れません。
人工知能を使いこなせる人と使いこなせない人で給料に差が出てしまいそうですが、それも仕方ないでしょう。
人工知能が「ペン入れ」「彩色」のサポートをしてくれるようになれば、漫画とアニメの業界は変わりそうです。
週刊連載にアシスタントが必要なくなり、今までアシスタントばかりしていた人が一人で漫画を書けるようになるでしょう。また、アニメーターの単価もあがり、アニメのクオリティも高くなるはずです。
ただ、プロアシやアニメーターの数は減りそうですね。
「誰にでも出来る単純作業」とまではいかないものの、人工知能の進歩に伴って言われたことをするだけの仕事は消えてしまいます。
漫画やアニメのクオリティが高くなる一方で、業界に従事する人が減るなんてことになったら、それはそれで寂しいですね。